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第133回 Movable Type 7のコンテンツタイプを活用しよう
Movable Type 7が2018年にリリースされ、コンテンツタイプという機能が追加されました。
コンテンツタイプによって以前のバージョンのMTよりお客様の要望に答えやすい実装が可能となりました。その一方で「昔ながらの方法で実装し続けている」「コンテンツタイプの使いどころがよく分からない」という方もいるかもしれません。今回は、コンテンツタイプのメリット・デメリットと使いどころを紹介します。
コンテンツタイプとは
以前のバージョンから「記事」「ウェブページ」とは別に新しく追加されたコンテンツ管理の形式です。
イメージとしては、WordPressのカスタム投稿タイプのようなものと考えてください。また、記事やウェブページではカスタムフィールドを追加し投稿画面をつくっていましたが、コンテンツタイプでは「コンテンツフィールド」と呼ばれるカスタムフィールドのような項目を追加して投稿画面を作っていきます。
利用可能なコンテンツフィールドについては、公式ドキュメントを参照してください。
コンテンツタイプのメリット・デメリット
メリット
① コンテンツ管理だけの子サイト(ブログ)をつくる必要がなくなった
MT7以前では「トップページのメインイメージを投稿管理したい」等の要望を実現したい場合、どうしてもメインイメージ用のブログをつくる必要があり、必要なブログ数以上にブログが増えてしまい、運用がし辛いという問題がありました。
コンテンツタイプを利用すると、親サイトにメインイメージ用のコンテンツタイプをつくるだけで済み、「記事投稿が必要なものはブログ、それ以外はコンテンツタイプ」というような入力方法のケース分けが可能となり、実装面・運用面どちらも管理がしやすくなります。
② 複数チェックボックスの入力形式をもつコンテンツフィールドを利用できる
標準のカスタムフィールドでは未だに単一チェックボックスしか実現出来ません(いわゆるYES/NO形式のチェックボックス)。MT7のコンテンツフィールドは複数チェックボックスが用意されたことによって実装の自由度が広がりました。
デメリット
① 投稿したコンテンツを一覧画面で一括編集出来ない
記事には【画像1】のように「記事の一括編集」という編集画面があり、ステータスやタイトルなどを一括で編集できますが、コンテンツタイプにはこれがありません。
記事の仕様と同じような認識でいると「出来ると思っていた要望が実は実現出来なかった」ということもあるため、コンテンツタイプとそれ以外の投稿の仕様の違いは事前に把握しておくと良いでしょう。
【画像1】記事の一括編集画面
コンテンツタイプの使いどころ
メリット・デメリットをふまえ、コンテンツタイプを使うべきところを解説します。
記事/ウェブページ/コンテンツタイプそれぞれの機能で実装すべきページをコンテンツごとにまとめました。【リスト1】
コンテンツタイプの使いどころとしては、「トップページのメインイメージのスライダーの画像登録」のような限定された用途のブログをつくりたくない場合や、ある程度入力に自由度をもたせたい場合です。なので、基本的には記事やウェブページの補助として使うと良いでしょう。
コンテンツタイプはMT7から追加された機能であるため、まだまだ細かいところに手が届いていないような印象の部分もあったりしますが、コンテンツ全体の管理が容易になったり投稿画面をつくりやすくなったのは非常に良い点です。
ぜひ、コンテンツタイプを利用し実装者にとっても運用者にとっても使いやすいCMSを目指してみてください。
【リスト1】コンテンツ別の使うべきところまとめ