- CODING FACTORY TOPICS
- Vol.112 2018年02月号
採用難だろうが人手不足だろうが、自分達でなんとかする。 その精神の元に実施された第三期ものさす塾から 7 名が入社! 今、私たちが取り組んでいる採用についてお伝えします。
依然深刻な採用難
突然ですが、御社では人財を採用する際に重視するのは、能力ですか?それとも一緒に働きたくなる人柄ですか?きっと「どちらも大事」というのが大多数の答えになるでしょう。
とある調査では、IT 業界での求人倍率は6倍にものぼるという結果が出ています。 また少子化の流れから、今後ますます人財不足に拍車がかかり、採用に苦戦していくであろう事は明らかです。
IT業界では技術が複雑化・深化し、それに応じて人財には高い能力を求めていかざるをえません。さらには一緒に働きたくなる人柄を備えていて・・・と欲張っていると、採用のハードルはどんどん高くなる一方です。
「能 力」と「人 柄」、両 方 のマッチングという採用方法に限界が見えてきているのです。
これには色々な対応方法があると思いますが、大きな切り口になるのは、やはり教育です。 私たちは採用難解決のアプローチの一つとして、「ものさす塾」を3年に渡って実施してきました。DIY (Do It Yourself) の精神で、採用から教育まで自分達で一貫して行ってしまおうというプロジェクトです。
採用難でも7名入社
第三期ものさす塾生9名のうち、7名はモノサスに入社(4名がコーディングファクトリー、2名が別部署、1名がモノサスタイランド)。
他2名も別企業様への就職が決定したり、フリーランスで活動を開始したりと、それぞれ将来が楽しみな第一歩を踏み出しています。
今回7名もの採用に至ったポイントは、大きく3つあります。それは「人柄>能力「」自社カリキュラム」「風土マッチング」です。
人柄>能力?
前述の通り、採用の際には「人柄」と「能力」の双方を大事に考えてらっしゃる方が大多数だと思います。しかし、現状差し迫っている採用難では、双方の両立は難しいであろう事も述べました。そこで私たちは、「能力」の部分については採用する側でなんとかする、つまり自社の教育の仕組みで解決していこう、という考えに至ったのです。
そのため、採用時には経験は関係なく、一緒に働いていきたいと思える「人柄」かどうか、そこを非常に大事に考えました(もちろん、Webの専門技術に対する将来的な素養も考えるポイントにはなりますが)。
余談ではありますが、第三期ものさす塾には、私たちが受け入れられるであろう限度人数に対し、10倍以上の応募をいただきました。多くの方々と綿密にお話しをさせていただけたのは、非常にありがたいことでした。
自社カリキュラム
次のポイントは、自社カリキュラムです。 コーディングファクトリーには長年培ってきたノウハウが大量にあり、それを体系化していく事に多量のエネルギーを注いています。

第三期ものさす塾の教室風景
・ベースカリキュラム
html/css/JS/RWD
・ハイクラスカリキュラム
PHP/CMS/ディレクション
・コミュニケーションカリキュラム
デザイン / プロジェクトマネジメント
これらのカリキュラムでエンジニアとしての「能力」を身につけてもらえる自信があったからこ そ、前述の「人柄>能力」の考え方で採用に踏み切る事ができたと考えています。
風土マッチング
入社した後に企業風土や文化が合わず、やむなく退社されるというケースもよく耳にします。Webサイトに掲載している情報や、口で説明する自社の風土・文化と、入社された方の実際の感じ方に差異が生じているからなのでしょう。
自社の風土・文化というものは、思う以上に自分達で正しく把握できない傾向にあるようで、多くの企業様が頭を抱えていらっしゃる事なのではないでしょうか(私たちも悩んでいます)。その結果、ミスマッチ・誤解が生じてしまうのでしょう。「試用期間」のようなアプローチをされている企業様も多いかと思うのですが、ものさす塾には、「6か月の試用期間」という切り口もあります。
塾を開講している半年の間、塾生達とモノサス社員にはコミュニケーションを取る機会が数多くあります。実技研修などでどういう働き方をするのか、どんな人たちが働いているのか、お互いに実際に見て、聞いて、感じる事ができるのです。
高まる「教育」の重要性
しつこいようですが、業界における人財不足は今後、ますます拍車がかかっていくと予想されます。
その解決には「教育」が以前にも増して大きな要素になっていく事は間違いありません。
企業活動、ひいては業界全体の流動性や活性化のための最もファンダメンタルなものは、やはり「人」なのですから。
ものさす塾は、今のところは自社雇用という形が大半ではあるのですが、これからは業界における人財不足を少しでも補う事に繋げていければと思っています。